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ラムジェット ramjet

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ラムジェット
ramjet

航空機用ジェットエンジンの一種。通常のターボジェットでは空気を圧縮機で圧縮し,それに燃料を吹き込んで燃焼させ,排気を高速で噴射して推力を得るが,飛行速度が大きくなると,エンジンに流入してくる空気をせき止めるだけでも十分な高圧が得られ,圧縮機は不要になる。このように押し込み圧 (ラム圧) ram pressureだけを利用するジェットエンジンをラムジェットという。構造が簡単で,飛行マッハ数5以上ではかなり有効だが,騒音が大きく,燃料消費量も多い。また静止状態では始動できず,自力では離陸できないため,実用的にはあまり使われていない。

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デジタル大辞泉の解説

ラムジェット(ramjet)

飛行機などで、高速度で進行するときに生じる圧力(ラム圧力)で空気を圧縮し、燃料を吹き込んで燃焼させる方式のジェットエンジン。空気圧縮機を搭載しないので軽量にでき、速度が速いほど効率がよくなる。

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大辞林 第三版の解説

ラムジェット【ramjet】

空気圧縮機を用いないで、高速で飛行したときに生じる圧力を利用したジェット-エンジン。マッハ2.5以上で有効といわれている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ラムジェット
らむじぇっと
ram jet

空気中を高速度で進行するときの前進圧(ラム圧)を利用して空気を圧縮し、それに燃料を吹き込んで燃焼させて推力を得るジェットエンジンで、パルスジェットとともにダクトエンジンの一種。空気圧縮機もそれを駆動するタービンも不要で、単なる筒(ダクト)でよく、この中にディフューザーとフレームホルダーを取り付けたきわめて簡単な構造で重量も軽くできる。しかし、エンジンを始動するには空気を適当な圧力まで圧縮するラム圧が必要なこと、つまり、あらかじめかなりの高速度を与えないとエンジンを運転するのに必要なラム圧が得られないこと、したがって離着陸のような低速飛行中の運転ができないこと、運転中の燃料消費量や運転時の騒音がきわめて大きいことなどの欠点がある。そのため通常のジェットエンジンと組み合わせて使用することが多いが、現在はごく限られた用途以外には用いられていない。だが、速度が速いほど効率がよくなること、構造が簡単で軽量であることなどの特長を生かすと、音速の3~8倍程度の超音速機のエンジンとしては適当なので、将来は改良されて実用化される可能性もないとはいえない。[落合一夫]

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