ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ランキンサイクル」の意味・わかりやすい解説
ランキンサイクル
Rankine cycle
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…こうして水はボイラーとタービンの間を循環し熱の吸収と放出を行う熱サイクルを構成する。このように加熱,膨張,凝縮,昇圧を行う熱サイクルをランキンサイクルという。上述のサイクルに用いられるタービンを復水タービンという。…
…核分裂生成物は核壊変し,これに伴う崩壊熱が長期間にわたって発生するので,原子炉停止後も崩壊熱を適切に除去してやる必要がある。熱を電力に変換する原理は火力発電の場合と同じであり,作動流体である水の熱力学的な状態の変化の過程を利用して,熱の一部を力学的な仕事に変え,この仕事をさらに電力に変えていくものであって,この場合の熱力学的な一連の状態変化の過程を蒸気タービンサイクルあるいは提唱者の名を冠してランキンサイクルと呼んでいる。原子力発電では,蒸気は原子炉内で直接に作られる(直接サイクル。…
…蒸気タービンを出た排気は復水器で冷却されて水に戻り,再び給水ポンプに返される。蒸気原動所の熱力学的サイクルは蒸気サイクルと呼ばれるが,図の機器における変化過程が,すべて理想的に行われると仮定したもっとも基本的なサイクルをランキンサイクルと呼び,これを絶対温度(T)‐エントロピー(s)線図上に描くと図2のようになる。a→bが給水ポンプにおける水の断熱可逆圧縮過程を表し,b→b′→c′→cはボイラー中で水が等圧加熱されて蒸発し,さらに過熱蒸気となる過程に対応する。…
※「ランキンサイクル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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