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ルイバコフ Anatolii Naumovich Rybakov

大辞林 第三版の解説

ルイバコフ【Anatolii Naumovich Rybakov】

1911~1998) ロシアの小説家。ペレストロイカ期発表の長編「アルバート街の子供たち」は、初の本格的なスターリン批判文学として反響を呼んだ。他に「クローシの冒険」「重い砂」など。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ルイバコフ
るいばこふ
Анатолий Наумович Рыбаков Anatoliy Naumovich Rbakov
(1911―1998)

ロシアの小説家。ウクライナのチェルニゴフ市に生まれ、1918年からモスクワに住む。1933年、モスクワ運輸技術者大学卒業直前に逮捕され、3年間のシベリア流刑となる。スターリン時代に体験したこの出来事が、ペレストロイカ(改革、建て直し)時代になって発表され大きな反響を呼び起こした長編小説『アルバート街の子供たち』(1987)の作品世界に、色濃く投影されている。ここには、1934年に起きたキーロフ暗殺事件が描かれており、作者はそれをスターリンの秘密指令によるものとする暗殺説に基づいて小説を展開している。歴史の暗部に分け入った作品として時流にのって高く評価された反面で、作者がユダヤ系の作家であったことも相まって、「保守派」系の文学者たちからは否定的に評価された。ちなみに彼は、スターリン時代に自己の以前の職業体験をもとに書いた長編小説『運転士たち』(1950)に対してスターリン賞を受けているが、これは当時の党的要請に従って書かれた典型的な「生産的」小説であった。ほかに問題作としては、長編小説『重い砂』(1978)がある。これは、1910年から43年までの時期にロシアの内外で暮らしたユダヤ人たちの生活を描いた叙事詩的作品である。この、ソビエト文学史上初めて正面きって取り上げたユダヤ的テーマは、当時かなり増大していたソ連からイスラエルへのユダヤ人の移住と関連して、現実的な問題となっていた。[大木昭男]
『長島七穂訳『アルバート街の子供たち』全2巻(1990・みすず書房)』

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