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ロトルー Rotrou, Jean de

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ロトルー
Rotrou, Jean de

[生]1609.6. ドルー
[没]1650.6.28. ドルー
フランスの劇作家。スペインの古典劇に想を得た最初の作家で,バロック風の作品が多い。 1628年,悲喜劇『憂鬱症の男』L'Hypocondriaqueで劇壇に登場,以後ブルゴーニュ座のために多くの作品を書いた。題材をセネカから取った『死にゆくヘラクレス』 Hercule mourant (1634) は,規則にかなった古典悲劇の名にふさわしい最初の作品である。リシュリューの庇護を受けていたが,『ル・シッド』論争の際は P.コルネイユに好意的であった。代表作は,宗教悲劇『聖ジュネ』 Le Véritable Saint-Genest (47) ,政治悲劇『バンセスラス』 Venceslas (48) ,『コスロエス』 Cosroès (49) 。

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世界大百科事典 第2版の解説

ロトルー【Jean de Rotrou】

1609‐50
フランスの劇作家。パリに近いドルーで生まれる。19歳で処女作の悲喜劇《憂鬱症患者》を発表。翌年からブルゴーニュ座座付作者となり,あふれる才能のままに多くの喜劇,悲喜劇,悲劇を書き,当時の大作家コルネイユに次ぐ人気劇作家であった。スペイン劇に影響を受け,波乱に富んだ筋を巧みに構成し飽きさせない。喜劇では彼の最高傑作ともいわれる《二人ソジー》(1637),イタリア劇をまねた《妹》(1645),悲喜劇では《迫害されたロール》(1638),悲劇では古典悲劇の最初の作ともいわれる《死にゆくエルキュール》(1634)をはじめとして,《聖ジュネ正伝》(1645),《バンセスラス》(1647),《コスロエス》(1648)などが代表作。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ロトルー
ろとるー
Jean de Rotrou
(1609―1650)

フランスの劇作家。ドルーの生まれ。19歳で処女戯曲を発表してから、あふれ出る空想の才のままに多くのバロック的喜劇、悲喜劇、悲劇を書いた。スペイン劇に影響を受け、華麗な文体で波瀾(はらん)に富んだ筋を巧みに構成して劇効果をあげた。喜劇では『二人ソジー』(1637)、『妹』(1645)、悲喜劇では『ロールの迫害』(1638)、悲劇では『聖ジュネ正伝』Le Vritable Saint Genest(1646)、『バンセスラス』Venceslas(1647)が代表作である。しょうこう熱蔓延(まんえん)のときに敢然として司法官の職に殉じたといわれる。[伊藤 洋]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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