ロマンチック街道(読み)ロマンチックかいどう(英語表記)Romantische Straße

精選版 日本国語大辞典 「ロマンチック街道」の意味・読み・例文・類語

ロマンチック‐かいどう ‥カイダウ【ロマンチック街道】

(Romantische Straße) ドイツ中部の都市ビュルツブルクからアルプス北麓の町フュッセンに至る道路通称全長約三〇〇キロメートル。中世の町並みの残るローテンブルク・ドナウベルト・アウグスブルクなどの都市が連なる観光路。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「ロマンチック街道」の意味・読み・例文・類語

ロマンチック‐かいどう〔‐カイダウ〕【ロマンチック街道】

Romantische Straße》ドイツ中部の都市ビュルツブルクから南下し、アルプス北麓の町フュッセンに至る道路の通称。全長約300キロ。中世の町並みの残るローテンブルクドナウウェルトアウグスブルクなどの都市が連なる観光路。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ロマンチック街道」の意味・わかりやすい解説

ロマンチック街道
ろまんちっくかいどう
Romantische Straße

ドイツ南部、バイエルン州のウュルツブルクからアウクスブルクを経て、アルプスの北麓(ほくろく)フュッセンに至る観光道路。全長約350キロメートル。沿道にはほかにローテンブルク、フォイヒトバンゲン、ディンケルスビュールネルトリンゲン、ドナウベルト、ランツベルクなどの歴史的都市が連なる。またバイカースハイムの宮殿、リーメンシュナイダー作の祭壇のあるグレーグリンゲンのヘルゴッツ教会、16世紀の豪商フッガーの屋敷、ツィンマーマン作のビース教会ノイシュバーンシュタイン城やホーエンシュバーンガウ城などの名所が点在する。そのため観光地化し、1950年ごろからロマンチック街道とよばれるようになった。この街道は中世から近代初期にかけてイタリアとドイツを結ぶ通商路となり、アウクスブルクなどの都市が栄えた。その後たび重なる戦争や通商路の変遷などにより衰退し、近代には田園地帯の地方中心地となった。それだけに各都市には昔ながらの広場、囲壁、市門、教会や家並みが維持され、かつての都市文化や市民の生活様式をうかがうことができる。

[石井英也]

世界遺産の登録

ロマンチック街道には、さまざまな歴史的建造物が点在する。フュッセン近郊のシュタインガーデンに建てられたビースの教会は1983年、ユネスコ国連教育科学文化機関)により「ウィースの巡礼教会」として世界遺産文化遺産に登録された(世界文化遺産)。

[編集部]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android