ローラースケート(その他表記)roller skate

翻訳|roller skate

デジタル大辞泉 「ローラースケート」の意味・読み・例文・類語

ローラー‐スケート(roller skate)

底に4個の小輪の付いた靴で、床板の上を滑るスポーツ。また、その靴。
1の靴を履いて行うスポーツ競技。

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精選版 日本国語大辞典 「ローラースケート」の意味・読み・例文・類語

ローラー‐スケート

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] roller skate ) 靴の底に小さな車をつけて堅い地面を滑走すること。また、その遊びや、ローラーを底につけた靴。
    1. [初出の実例]「シーソー、ローラシケート、〈略〉ローリングミシン操繰法等の運動を御覧あり」(出典:風俗画報‐二七五号(1903)両陛下御巡覧)

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改訂新版 世界大百科事典 「ローラースケート」の意味・わかりやすい解説

ローラースケート
roller skate

靴にローラー(車輪)をつけて滑走するスケート,またその滑走をさす。起源は18世紀のオランダといわれ,以後各種のものが考案されている。1760年ころベルギー人のマーリンJoseph Merlinがロンドンで展示したという記録もある。19世紀初めにはヨーロッパ,アメリカに広まっていったが,1863年にニューヨークのプリンプトンJames L.Plimptonが現在のローラースケートの機構と同様の,ローラーの軸を縦ボルト(キングピン)で靴につないで旋回できる方式を開発して,乗りやすくなったため急速に普及した。84年にはボールベアリングが採用された。スポーツとしてはイギリス,ドイツ,アメリカを中心に各国で行われ,アイススケートにならってスピード(ローラースピードスケート),フィギュアローラーフィギュアスケート)などの競技があり,ロードレースも行われる。1924年に国際ローラースケート連盟Fédération Internationale de Roller Skating(FIRS)が結成され,36年から世界選手権大会が開かれている。また,5人制のローラーホッケーも20世紀初めから行われ,1983年からは世界選手権大会が開かれている。ローラースケートは1970年代のアメリカのエコロジー運動や健康への関心の高まりのなかで,自転車,ジョギングとならんでブームとなり,ローラーディスコなども生まれた。また,プロ選手がローラースケートで同方向を回りながら,追い抜き合うショースポーツのローラーゲーム(roller derby)が盛んに行われるようになった。

 日本へは1877年ころ紹介されたというが,95年に東京神田にスケート場ができたのが本格化の始まりである。1953年には日本ローラースケート連盟が結成され,55年にFIRSに加盟した。90年代になると,車輪を一列にした〈インライン・スケート〉が急速に広がり,フィギュアとホッケーでは従来の二列の車輪のものが使われているが,スピード競技はもっぱらこれによって行われるようになった。愛好者は用具の売上からみれば400~500万人はあるといえるが,日本では道路での使用が禁止されているので普及に限界がある。正式の競技ができるローラースケート場は全国に15~16しかない。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ローラースケート」の意味・わかりやすい解説

ローラースケート
ろーらーすけーと
roller skate

左右両足の靴底に車輪をつけ、車輪の回転を利用して滑ることから、「ローラー」の名称が生まれた。通常、前後四車輪のものを「ローラースケート」とよぶが、アイススケートの練習用に、四車輪が1列のもの(インライン)もある。ローラースケートの競技は、アイススケートと同じように、「スピード」「フィギュア」「ホッケー」の三つに大別される。「スピード」は、一定距離の滑走スピードを競うもので、リンク上で行うものと、道路上で行うものとがあり、距離は300~2万メートルまである。競技種目は、短距離のタイムトライアル(1名)、スクラッチレース(2名)、中長距離はオープンレース(10名前後)で行う。このほかポイントレース、リレーなどがある。「フィギュア」は、国際的にはアーティスティックスケーティングとよばれ、競技種目は、男子・女子の規定、男子・女子のフリー、ペア、ダンスの4種で、リンクは50メートル×25メートルの長方形である。「ホッケー」は、40メートル×20メートルのリンクを二つのゾーンに区分し、5名ずつの2チームで、スティックを使ってボールを相手ゴールに入れあう競技である。試合時間は、国際試合の場合25分の前・後半で行う。ボディチェック、プッシング、ハイスティックなどが反則となる。服装・防具は、Tシャツ、ショートパンツで、すね当てと膝(ひざ)当て、手袋のみが許されている。またゴールキーパーは、面、プロテクター、レガード、手袋などをつける。

[日本ローラースケート連盟]

ルール変更

2008年4月現在、フィギュアには、フリーのみの「インラインフィギュア」、16人~30人でショーを行う「ショーグループ」、12人~24人で行い、動作規定がある「バシジョン」が追加されている。ホッケーの試合時間は前・後半20分間で、休憩は10分間となっている。また、60メートル×30メートルのリンクでアイスホッケーの防具とスティックを使用する「インラインホッケー」も行われている。

[編集部]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ローラースケート」の意味・わかりやすい解説

ローラースケート
roller-skating

左右に4個ずつの車輪 (前車2輪,後車2輪) をつけた靴をはいてコンクリートや床面を滑走するスポーツ。 18世紀初め,イギリスで靴に木の車をつけて路上を走ったのが起源といわれ,改良を重ねて 19世紀中頃に現在のような4車輪となった。 1924年国際ローラースケート連盟 FIRS (2002国際ローラースポーツ連盟 FIRSに改称) が設立,1937年第1回世界選手権大会が実施された。日本には 19世紀後半に紹介され,1953年に日本ローラースケート連盟が創立され,競技として確立された。 1955年 FIRSへ加盟,1958年の世界選手権大会に初めて出場した。アイススケートのフィールド版ともいえ,競技にはスピードスケート,フィギュアスケート,ローラーホッケーがあるほか,インラインスケートを使ったインラインホッケーも競技種目として認められている。インラインスケートは,車輪を一列に取り付けたもので,従来の4車輪のものに比べてコーナリングが楽にできる。スピードスケートでもインラインスケートを使った競技会が数多く行なわれるようになった。

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百科事典マイペディア 「ローラースケート」の意味・わかりやすい解説

ローラースケート

靴に車輪(ローラー)をつけたスケート,またその滑走や競技。起源は18世紀のオランダといわれ,その後の技術改良とともに広まり,とくに米国で盛んになった。スピード,ホッケー(5人制),フィギュアなど,アイススケートと同じ種目の競技がある。1970年代米国では健康への関心や風俗とも結びついてブームとなり,ローラーディスコなども生まれた。1980年に米国ローラーブレード社が売り出したホイールが縦一列に並んだ靴はインラインスケートと呼ばれ,世界に広まっている。米国ではこれを用いたインラインホッケーのプロ・リーグも行われている。

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世界大百科事典(旧版)内のローラースケートの言及

【平岡吟舟】より

…東明節の創始は2世稀音家浄観(きねやじようかん),2世清元寿兵衛(3世清元梅吉),大和楽(やまとがく)の清元栄寿郎などに影響を与えた。また,アメリカから帰国後,日本最初の野球チーム〈新橋アスレチック・クラブ〉をつくって日本の初期野球の基礎をつくったのをはじめ,ローラースケートの道具を持ち帰って普及に努めるなど,その多彩な活動で築いた財を一代で散じ,〈平岡大尽〉などとも呼ばれた。東明節【舘野 善二】。…

※「ローラースケート」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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