一の筆(読み)いちのふで

精選版 日本国語大辞典 「一の筆」の意味・読み・例文・類語

いち【一】 の 筆(ふで)

最初に書くこと。転じて、最初。第一。筆頭
※俳諧・犬子集(1633)一「一の筆にのせん肴やつくつくし貞徳〉」
軍陣一番首を取ったことを首帳(くびちょう)の最初にしるしたこと。第一の手柄とされた。
平家(13C前)九「其日高名の一の筆(ふで)にぞ付きける」
年頭の書き初め。
※俳諧・小町踊(1665)五「こころむや三十文字あまり一乃筆〈知徳〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「一の筆」の意味・読み・例文・類語

いち‐の‐ふで【一の筆】

一番目に記載されること。戦場で一番首を取ったことを記録する首帳くびちょう奉加帳などに第一に書き記すこと。筆頭。第一。
「不覚とも高名とも沙汰限りとて、―にぞ付けられける」〈義経記・四〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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