一陣(読み)イチジン

デジタル大辞泉 「一陣」の意味・読み・例文・類語

いち‐じん〔‐ヂン〕【一陣】

風や雨がひとしきり激しく吹いたり降ったりすること。「一陣の風」「一陣驟雨しゅうう
陣立てで、いちばん前の隊列先陣先鋒せんぽう
鎮西八郎為朝、―を承って固めたり」〈保元・中〉
一番乗り。先駆け。
一方の―を懸けて、鎌倉殿にも聞こえ奉り」〈盛衰記三六

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精選版 日本国語大辞典 「一陣」の意味・読み・例文・類語

いち‐じん‥ヂン【一陣】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 第一の陣。第一線陣地。先陣。先鋒(せんぽう)。一番手。
    1. [初出の実例]「清原武貞為一陣、〈略〉橘貞頼為二陣」(出典陸奥話記(11C後か))
  3. 敵陣最初に攻め入ること。さきがけ。一番駆け。
    1. [初出の実例]「為大将軍者 未必競一陣歟」(出典:吾妻鏡‐文治元年(1185)二月一六日)
  4. 戦陣における一個の軍隊。
    1. [初出の実例]「五陣中亦分三陣、一陣将軍、一陣武則真人、一陣国内官人等也」(出典:陸奥話記(11C後か))
  5. ( ━する ) 風や雨などが、ひとしきり吹いたり降ったりすること。
    1. [初出の実例]「晩来一陣狂風起。欲飛紅海牛」(出典:翰林葫蘆集(1518頃)三・風簾花影)
    2. 「四隣寂莫陰風一陣す」(出典:旧習一新(1875)〈増山守正〉下)
    3. [その他の文献]〔裴説‐聞砧詩〕

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普及版 字通 「一陣」の読み・字形・画数・意味

【一陣】いちじん

ひとしきり。

字通「一」の項目を見る

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