三亜(読み)さんあ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「三亜」の意味・わかりやすい解説

三亜
さんあ / サンヤ

中国南部、海南(かいなん)省の海南島南端にある港湾、観光都市。地級市であり、4市轄区を管轄する(2016年時点)。人口57万2500(2015)。漢代から開け、旧名崖(がい)県。1984年崖県を廃して市となり、1987年地級市に昇格。熱帯気候で、夏はとくに高温多雨のため、水稲の三期作のほかサツマイモ、サトウキビゴムなどの熱帯作物栽培が盛んで、育種事業の中心地でもある。地下資源は田独(でんどく)鉄山で高品質の鉄鉱石を産する。北部山地では硬木を主とする用材を産し、ニレ林が繁る。沿岸には漁港多く、南シナ海での漁業の基地である。製塩も盛んで、島内交通の一中心地であるとともに、広州(こうしゅう)、南シナ海島嶼(とうしょ)に航路が通じ、広州へは空路も開けている。また海南島の観光地としても知られ、海食崖の連なる天涯海角(てんがいかいかく)などの名勝がある。

[河野通博・編集部 2016年12月12日]

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百科事典マイペディア 「三亜」の意味・わかりやすい解説

三亜【さんあ】

中国,海南省南端の都市。明代には崖州と呼ばれた。1984年市となった。サトウキビ,ゴム,ココアコーヒーなどの栽培が盛んで,漁業も盛ん。市内には天涯海角,大東海水浴場などの観光名所が多く,海浜リゾート地となっている。69万人(2014)。

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