三島宿(読み)みしましゆく

日本歴史地名大系 「三島宿」の解説

三島宿
みしましゆく

[現在地名]三島市本町・中央町・大社町など

近世東海道の宿。五十三次の江戸から数えて一一宿目にあたる。東は相模国箱根はこね宿(現神奈川県箱根町)から三里二八町、西の沼津宿へは一里半。箱根峠を控え下田街道の分岐点でもあった。天保一四年(一八四三)頃の宿往還の長さは、東の川原かわら村境から西の駿河国駿東すんとう新宿しんしゆく(現清水町)境まで一八町二〇間ほど、宿内の町並は東西一〇町(宿村大概帳)。慶長六年(一六〇一)東海道の宿駅が設定されるが、同二年六月の徳川家奉行衆連署の伝馬手形写(清水家文書)に「三嶋より江戸迄」とみえ、江戸との間に一定の伝馬制度があった。中世にはすでに宿駅の機能を有しており(→三島、伝えによると、文禄年間(一五九二―九六)頃には東海道の北側を通っていた古道沿いから人家が移り、宿駅の基本となる大中島おおなかじま町・小中島こなかじま町・久保くぼ(窪)町・伝馬てんま町という親町とよばれた四町構成が整いつつあったという。問屋場の設置(慶長六年)、御蔵場の新造(同一四年)、将軍上洛の際の陣屋となる三島御殿の造営(元和九年)、御鷹部屋および餌指屋敷(同九年)の建築が相次いだとされる(三島市誌)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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