三島霜川(読み)みしまそうせん

百科事典マイペディア 「三島霜川」の意味・わかりやすい解説

三島霜川【みしまそうせん】

小説家劇評家本名才二。富山県生れ。医学校済生学舎中退。徳田秋声と交わり,尾崎紅葉の門に入る。《埋れ井戸》(1898年)以下の浪漫的作風で認められたが,やがて虚無的な作風となる。一時《解剖室》(1907年)で好評を博したが,《虚無》(同)の不評により創作から遠ざかった。のち犀児(さいじ),椋右衛門(むくえもん)の筆名で《演芸画報》に独特の劇評を書き,《役者芸風記》(1935年)にまとめられた。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「三島霜川」の解説

三島霜川 みしま-そうせん

1876-1934 明治-昭和時代前期の小説家,演劇評論家。
明治9年7月30日生まれ。徳田秋声の紹介で硯友(けんゆう)社員となり,明治31年「埋れ井戸」が「新小説」の懸賞に当選。代表作に「解剖室」。大正2年「演芸画報」にはいり,歌舞伎評に転じて「役者芸風記」をのこした。昭和9年3月7日死去。59歳。富山県出身。本名は才二。筆名は別に犀児,椋右衛門。

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