日本歴史地名大系 「上原郷」の解説
上原郷
かんばらごう
- 岡山県:総社市
- 上原郷
京都東福寺領。上原を遺称地とし、内検帳などから
建武三年(一三三六)四月一二日の備中国留守所下文(案)で郷司職に任命された散位家長は、当該補任状の案文を上原郷沙汰人に送り、正文は入部した時に見せると通告している(同年四月一九日家長書状)。同年一〇月二六日、光厳院は院宣で領家職を造営料所として東福寺へ寄進した。建武五年八月、吉備津宮雑掌覚胤は当郷に対して放生会大頭役を勤仕するようにと命じ(吉備津宮雑掌覚胤申状)、東福寺雑掌時基はこれを承認した(同月二九日左兵衛尉時基請文)。暦応二年(一三三九)一月、光厳院は院宣を東福寺に下し祈祷の忠を致すべきことを命じた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報