上屋敷遺跡(読み)かみやしきいせき

日本歴史地名大系 「上屋敷遺跡」の解説

上屋敷遺跡
かみやしきいせき

[現在地名]裾野市大畑

愛鷹あしたか山の東麓を南北に走る国道二四六号のバイパス内にあった古墳時代から中世の遺跡。明和九年(一七七二)絵図(渡辺家蔵)をみると、調査区遺構の一部は水田であったことが判明し、現況畑地や水田として利用されている。耕作土を取除けば、すぐ基盤層に達するようであるが、基本的には三層の層準がとらえられている。遺構には住居跡や掘立柱建物跡・墳墓状遺構・土坑などがあり、土坑(二八基)はすべてが小鍛冶にかかわる製鉄炉であったらしい。


上屋敷遺跡
かみやしきいせき

[現在地名]田辺市上屋敷町

田辺湾内の海岸砂丘上にある中世から近世にかけての集落跡および城跡田辺城跡の一部を占め、現田辺第一小学校の校庭を中心に広がる。正式には上屋敷III遺跡とよぶ。昭和五一年(一九七六)に実施された発掘調査(第一小学校校庭)では、約八〇〇平方メートルの調査地区内から、近世の溝状遺構二条、根石群六ヵ所など、また中・近世の大小ピット三三〇穴を検出。青磁碗を含む中・近世の陶磁器・瓦器・山茶碗・土師質土器・土錘貨銭・釘・土師器須恵器などが出土。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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