不予(読み)フヨ

デジタル大辞泉 「不予」の意味・読み・例文・類語

ふ‐よ【不予】

《「予」はよろこぶ意》
心中おもしろくなく思うこと。不快。
「子の顔色頗る悪し。或は恐る、―あるに非ずや」〈織田訳・花柳春話
天子、また貴人・長上の病気不例
「主上御―の御事と聞こえさせ給ひしかば」〈平家・一〉

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精選版 日本国語大辞典 「不予」の意味・読み・例文・類語

ふ‐よ【不予】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「予」は悦ぶ意 )
  2. 心中おもしろくなく思うこと。こころよく思わないこと。不快。
    1. [初出の実例]「何某甚憫焉。顧老師独無不予色何哉」(出典:松山集(1365頃)上海蔵先師書)
    2. [その他の文献]〔孟子‐公孫丑・下〕
  3. ( 「書経‐金縢」の「王有病弗予」による ) 帝王の病気。天皇上皇の病気。不例。
    1. [初出の実例]「太上天皇不予、大赦天下」(出典:続日本紀‐大宝二年(702)一二月乙巳)
    2. [その他の文献]〔王倹‐太宰文簡褚彦回碑文〕
  4. 転じて、貴人や目上の人などの病気。
    1. [初出の実例]「親族不予、莫迎医甞薬之誠、則賢士、哲夫、側目、流汗」(出典:三教指帰(797頃)上)

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普及版 字通 「不予」の読み・字形・画数・意味

【不予】ふよ

たのしまず。病気。〔史記、魯世家〕武王殷に克(か)ちて二年、武王疾(やまひ)りて豫(よろこ)ばず。

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