病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「不整脈治療剤」の解説
不整脈治療剤
心臓には、拍動をコントロールしている刺激伝導路という連絡路があります。Na(ナトリウム)やK(カリウム)などのイオンが心筋細胞へ出入りすることにより電気信号(活動電位)が伝わり、心臓は規則正しく拍動しているのです。
刺激伝導路のどこかにトラブルが生じて心臓の拍動が乱れる状態が不整脈です。不整脈には、1分間の回数が40回以下になる徐脈、150回以上になる頻脈、血液を送る準備をしているうちに拍動してしまう期外収縮、拍動が不規則になる
これらの薬は不整脈の種類に応じて使い分けられます。
このような不整脈の治療に用いられるのが不整脈治療剤で、Ⅰ~Ⅳ群に分類されます。アプリンジン塩酸塩製剤、メキシレチン塩酸塩製剤、フレカイニド酢酸塩製剤、ピルシカイニド塩酸塩水和物製剤など、心筋細胞の活動電位に与える作用に違いがあるナトリウムチャネル阻害剤(Ⅰ群)や、
また、カルシウム拮抗剤、強心剤のジギタリス製剤が不整脈の治療に用いられることもあります。なお抗不整脈剤で治療できるのは、おもに拍動の回数が多くなる頻脈性の不整脈です。
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