日本大百科全書(ニッポニカ) 「世界糖尿病デー」の意味・わかりやすい解説
世界糖尿病デー
せかいとうにょうびょうでー
11月14日。国際連合(国連)は2006年、国際糖尿病連合(IDF:International Diabetes Federation)の要請を受けて「糖尿病の全世界的脅威を認知する決議」を採択。同時に、IDFと世界保健機関(WHO)が1991年以来始めているイベントにそって、11月14日を「世界糖尿病デー」に指定することを決めた。この日は血糖値の恒常性維持に重要なホルモンであるインスリンを発見したカナダの生理学者バンティングの誕生日にあたる。2014年時点で世界の糖尿病人口は3億8700万人弱とされる。2035年には6億人近くに増えて10人に1人以上が糖尿病になると推定され、医療経済的にも対処が求められる疾患である。そのため2007年から毎年11月14日には、世界各地で糖尿病に対する認識を高めるためのさまざまなイベントが開催されている。
日本でも毎年、日本糖尿病学会と日本糖尿病協会が中心となって医療団体などで構成される実行委員会を組織し、啓発ポスター作製のほか、各地の観光施設や有名な建造物等を糖尿病撲滅のシンボルカラーとされている青にライトアップしたり、血糖値測定会のほか講演会やシンポジウムを開催するなどしている。
[編集部]