中下郷(読み)なかしもごう

日本歴史地名大系 「中下郷」の解説

中下郷
なかしもごう

[現在地名]小郡町大字下郷しもごう御幸町みゆきまち黄金町こがねまち緑町みどりまち船倉町ふなぐらまち大江町おおえまち高砂町たかさごまち

現小郡町の南半、瀬戸内海の山口湾(小郡湾)側の一帯で、南端平地大部分近世の干潟開作で開かれた地。椹野ふしの川の河口西岸に開け、山陽道の要地でもあった津市ついち(津の市)を中心に発展した。小郡宰判所属。

中下郷の村名は江戸後期の「注進案」に出るが、それ以前の「地下上申」では「下郷村」。さらに前は、北半の上中郷を合わせて小郡庄(慶長五年検地帳)、小郡(同一五年検地帳ほか)とよばれる。この小郡の地名は天福元年(一二三三)の関東下知状(東大寺要録)

<資料は省略されています>

とあり、建久九年(一一九八)四月、源頼朝が白松藤二資綱を「小郡賀河郷」の地頭職に補したことが知られる。また小郡の地が古代から中世を通じて東大寺領であった椹野庄内であったことも知れる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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