デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中村のしほ」の解説
中村のしほ(3代) なかむら-のしお
天明2年生まれ。2代中村のしほの子。3代中村京十郎の兄。中村金蔵を名のり,天明8年大坂角の芝居で初舞台。寛政6年座本となる。享和3年3代を襲名,ふたたび角の芝居の座本をつとめた。京坂の舞台をつとめ,のち旅芝居にでた。若女方を得意とした。天保(てんぽう)2年4月13日死去。50歳。俳名は蘭子,圭子,慶守。屋号は天王寺屋。
中村のしほ(2代) なかむら-のしお
宝暦9年生まれ。2代生島十四郎の門弟で,初代中村富十郎の養子となり,安永8年2代のしほを襲名。京坂で活躍し,寛政6年江戸都座にでて若女方として人気をえた。時代物と世話物をかね,傾城(けいせい)役,武道事を得意とした。寛政12年3月20日死去。42歳。初名は生島金蔵。俳名は蘭耕。屋号は天王寺屋。