中村正爾(読み)ナカムラ ショウジ

20世紀日本人名事典 「中村正爾」の解説

中村 正爾
ナカムラ ショウジ

大正・昭和期の歌人中央線主宰



生年
明治30(1897)年6月1日

没年
昭和39(1964)年4月5日

出生地
新潟県新潟市

学歴〔年〕
明治大学専門部予科中退,新潟師範卒

経歴
明治大学専門部予科に進むが、父の死により郷里の新潟に戻り、新潟師範を卒業。小学校教師の傍ら短歌を作り、相馬御風や北原白秋の指導を受け、歌誌「路人」を刊行。大正11年白秋を招いて“白秋童謡夕べ”を開催。白秋はこの時の印象をもとに「海は荒海 向こうは佐渡よ」で知られる童謡「砂山」を作り、新潟の子どもたちに贈った。同年上京、白秋の実弟・鉄雄が経営する出版社・アルスに入社。白秋と山田耕筰が主宰する「詩と音楽」の創刊に携わった他、「日本児童文庫」「白秋全集」などを手がけた。昭和29年退社。この間、10年白秋主宰の「多磨」創刊に参画、白秋没後の27年に終刊ととなるまで他の同人と協力して編集にあたった。28年「中央線」を創刊・主宰。歌集に「中村正爾歌集」がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中村正爾」の解説

中村正爾 なかむら-しょうじ

1897-1964 大正-昭和時代の編集者,歌人。
明治30年6月1日生まれ。小学校教員ののち大正11年北原白秋をたよって上京,出版社アルスにはいる。昭和10年白秋が創刊した「多磨」にくわわり,終刊まで編集にあたった。28年「中央線」を創刊,主宰。昭和39年4月5日死去。66歳。新潟県出身。新潟師範卒。
格言など】ふるさとの家の座敷とおもひつつ暁ちかき雪あかりかも(「中村正爾歌集」)

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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