中越村(読み)なかごえむら

日本歴史地名大系 「中越村」の解説

中越村
なかごえむら

[現在地名]長野市大字中越

吉田よしだ村の南にあり、東は太田おおた村と、西は桐原きりはら村・そりめ村と、南は東和田ひがしわだ村・西和田村と境する。村名の初見は、慶長七年(一六〇二)の川中島四郡検地打立之帳(小柳文書)で、「弐百六拾五石四斗五升壱合 中越村」とある。

下越村とともに古く一郷村で小井こいと称したと思われる。嘉暦四年(一三二九)の諏訪社上社の大宮御造栄之目録に「玉垣三間 宇木・小居・平林」とあるように、「小居」とも書き、同年の同社五月会頭役結番などを定めた下知状案(守矢文書)に「小井郷内木工左衛門尉入道知行分」とみえるが、条里的遺構が残ることから井水に基づく古井転訛とも考えられる。

中越村
なかごしむら

[現在地名]宮田村中越・大久保おおくぼ・つつじがおか

大田切おおたぎり川の支流小田切こたぎり川の扇状地にあたり、東は天竜川の峡谷を境にし、西は宮田村、北は下牧しもまき(現伊那市)、南は大田切川をもって赤須あかず(現駒ヶ根市)に接する。大田切川の北岸には「従是北高遠領」の分杭が四本立てられ、大田切川の天竜川への合流点の中洲は分杭島ぶんくいじまと称されていた。

文献上の村名の初見は嘉暦四年(一三二九)の守矢文書で、諏訪社上社の五月会御射山頭役等の結番を定めた鎌倉幕府下知状案に「右頭、飯(沼)・中越・大井弖三ケ郷地頭等」とあり、中世を通じて諏訪社上社に奉仕した村であった。

中越村
なかごしむら

[現在地名]天川村大字中越

てんノ川右岸、川合かわい村の東に立地。天川郷のうち慶長郷帳では村高三五・〇七六石、幕府領(代官大久保長安)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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