地球温暖化対策について話し合うための多国間会合。正式名称は「エネルギーと気候に関する主要経済国フォーラム」Major Economies Forum on Energy and Climate (略称MEF)。
アメリカのオバマ大統領の提唱により2009年3月に発足した。主要先進国と新興経済国(G8およびEUに、新興経済国の中国、インド、ブラジル、メキシコ、南アフリカ共和国、このほかに韓国、オーストラリア、インドネシアを加えた合計17の国と機関)で構成され、創設目的は、参加メンバー間で気候変動対策に関する議論を促進し、国連の気候変動交渉において成果を得るために政治的リーダーシップを形成することである。アメリカのG・W・ブッシュ政権下で2007年から2008年にかけ開催された「エネルギー安全保障と気候変動に関する主要経済国会議」の枠組みを継承した形だが、同会議は国連における気候変動交渉プロセスに対抗するねらいがあったのに対し、MEFは国連交渉の媒介としての役割が強調されている。しかし、イタリアのラクイラで2009年7月に開催されたMEF首脳会合では、世界全体で2050年までに温室効果ガス排出量を半減させるとの目標が検討されたものの、新興国側の反発が強く合意に至らなかった。また、2009年12月の国連気候変動枠組条約締約国会議(COP15)においても各国の対立が目だった。このように、具体的な排出削減目標についての国際的合意形成は困難な状況である。しかし、MEFは2010年11~12月に開催されたCOP16にむけても議論を重ねるなど、国連以外の場で主要国の意思疎通を図る一定の役割を担っている。
[伊藤葉子]
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