九州派(読み)きゅうしゅうは

百科事典マイペディア 「九州派」の意味・わかりやすい解説

九州派【きゅうしゅうは】

1957年菊畑茂久馬,桜井孝身,オチオサムらによって福岡市で結成された美術団体。読売アンデパンダン展出品や野外展,イベントなどを行い〈反芸術〉的傾向を示した。地方拠点とし,三池争議など同時代の社会的事件と共振した過激な活動によって,1960年代にかけて異彩を放った。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「九州派」の意味・わかりやすい解説

九州派
きゅうしゅうは

桜井孝身,菊畑茂久馬,オチオサム,働正らを中心に,東京と九州で活動した前衛美術集団。 1957年初頭に正式に結成され,読売アンデパンダン展や全九州アンデパンダン展,九州派グループ展などに出品,また機関紙『九州派』を発行。 62年 11月福岡の百道海岸での,一昼夜にわたるイベント「英雄たちの大集会」によって実質的な運動を終える。画面にコールタールアスファルトや石こうを塗ったり,たわしや空き缶,縄やちょうちんなどの日常品を組み入れたりした。初期「反芸術」的動向のイニシアチブをとった集団として,また反中央をうたい地域性を打ち出した集団として再評価の機運がある。

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