20世紀日本人名事典 「乾新兵衛」の解説
乾 新兵衛(3代目)
イヌイ シンベエ
- 生年
- 文久2年2月24日(1862年)
- 没年
- 昭和9(1934)年11月4日
- 出生地
- 播磨国川辺郡北野村(兵庫県)
- 別名
- 幼名=鹿蔵
- 経歴
- 12歳で兵庫の清酒醸造業者の乾家に奉公。のち婿に入り、明治10年家督を相続、3代目を襲名。家業のほか神戸で金融業も営み、37年の日露戦争で古船を購入、御用船に提供するなど海運業に進出、第1次大戦でも巨利を得た。大正9年日本船主協会監事、昭和8年乾汽船を設立。神戸信託会社創設に尽力、社長となり、第六十五銀行にも関係した。政友会の田中義一へ300万円を貸したことが第51議会で論議された。また昭和の初め岐阜・富山県庄川の流木権をめぐる住民訴訟問題では、日本電力の争いの中で平野増吉に資金援助した。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報