亀井万喜子(読み)カメイ マキコ

20世紀日本人名事典 「亀井万喜子」の解説

亀井 万喜子
カメイ マキコ

明治期の経営者 三省堂書店の創業者。



生年
安政2年3月6日(1855年)

没年
昭和2(1927)年3月24日

出生地
江戸・駿河台(東京都千代田区)

経歴
江戸に生まれ、明治維新後に徳川氏の駿河移封に従って沼津移住。明治3年同地で中川忠一を婿養子に迎える。間もなく生活に行き詰まって東京に戻り、下駄屋などを営むが、いずれもうまくいかなかった。14年神田神保町に移り、夫とともに古本屋・三省堂を開業。学問を好み、商売に精勤する傍ら英語塾で外国語を学ぶが、当時英語の辞書が高価であったことから、ウェブスター大辞書の翻訳を思いついた。17年に翻訳を開始し、21年に発売された同書の邦訳版は26万部以上の売れ行きを示し、これによってのちの三省堂書店の基礎が確立された。その後も夫を助けて書店の経営に尽力

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「亀井万喜子」の解説

亀井万喜子 かめい-まきこ

1855-1927 明治時代の経営者。
安政2年3月6日生まれ。維新後,東京から静岡にうつるが,のち東京へかえる。明治3年中川忠一(ただかず)を婿にむかえる。14年夫とともに神田神保町に古本屋三省堂をひらく。洋書販売のため店番のかたわら独・英・仏語をまなぶ。内助の功で社業をのばした。昭和2年3月24日死去。73歳。江戸出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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