二枚橋遺跡(読み)にまいばし(2)いせき

日本歴史地名大系 「二枚橋遺跡」の解説

二枚橋(2)遺跡
にまいばし(2)いせき

[現在地名]むつ市大畑町 二枚橋

津軽つがる海峡を望む段丘上にあり、二枚橋遺跡とは茶水ちやみず川を隔てて相対している。平成九年(一九九七)に運動公園の造成工事に伴って発掘調査され、縄文時代早期から晩期にいたる複合遺跡で、とくに晩期の後半を主体とすることが判明した。

発見された遺構中期の竪穴住居跡三、晩期の集石二、中期−晩期の土坑類一八七などで、出土遺物は早期中葉のムシリI式、中期の円筒上層b式から後期の十腰内I式、晩期の大洞C2−A’式の土器、同時期の石器・石製品・土製品などである。石製品は石剣・石刀・石棒類一一〇点を数え、石製・土製の装身具状耳飾・ペンダント・勾玉・管玉、大小の丸玉、耳栓など)二七八点、土偶一四八点・仮面二四点(いずれも破損品を含む)、土版・岩版一五点なども出土した。


二枚橋遺跡
にまいばしいせき

[現在地名]大畑町大畑 大畑道

茶水ちやみず川の左岸に広がる標高約三〇メートルの海岸段丘上面に位置し、津軽海峡に面する。弥生文化前段階の遺跡。昭和四一年(一九六六)発掘調査され、変形工字文・波状工字文の施された甕形・鉢形・高坏形・壺形土器が出土した。文様構成が弥生的要素を示し、二枚橋式土器と命名されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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