デジタル大辞泉 「五色の糸」の意味・読み・例文・類語 ごしき‐の‐いと【五色の糸】 青・黄・赤・白・黒の5種の色をした糸。念仏者が臨終のときに阿弥陀仏の像の手から自分の手に掛け渡した糸。この糸によって極楽浄土に導かれるとされた。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「五色の糸」の意味・読み・例文・類語 ごしき【五色】 の 糸(いと) ① 五種類の色糸を一条により合わせたもの。〔日葡辞書(1603‐04)〕[初出の実例]「五色(ゴシキ)の糸(イト)とやうじをもってきさっせへ」(出典:洒落本・青楼昼之世界錦之裏(1791))② 浄土に往生しようと願う者が、臨終に際し、阿彌陀仏像の手から自分の手にかけわたした青、黄、赤、白、黒の糸。[初出の実例]「中尊の御手には五色(ごシキ)の糸(イト)をかけられたり」(出典:高野本平家(13C前)灌頂)③ 密教で、五智(ごち)を表わし灌頂(かんじょう)に用いられる青、黄、赤、白、黒の五色の糸。[初出の実例]「壇廻引二五色糸一」(出典:御遺告(835))④ 七夕(たなばた)に女性が、機織(はたおり)、裁縫がじょうずになることを願って笹竹に飾る五種の色の糸。また、恋心をこめて飾る五色の糸。願いの糸。[初出の実例]「七夕の乞巧奠、彼(かの)五色(ゴシキ)の糸(イト)を備るといふ形に」(出典:滑稽本・大千世界楽屋探(1817)中) ごしきのいと【五色の糸】 [ 1 ] 江戸長唄。二世杵屋勝三郎作曲。嘉永五年(一八五二)に成る。七夕(たなばた)に五色の糸を青笹に結んで願いをかける娘の恋心をうたったもの。[ 2 ] 〘 名詞 〙 ⇒ごしき(五色)の糸 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例