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交名注文 きょうみょうちゅうもん

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世界大百科事典 第2版の解説

きょうみょうちゅうもん【交名注文】

日本の古文書の一様式。単に〈交名〉ともいう。人名を書き連ねた文書,人名リスト。〈注文〉の一種である。律令制的な文書様式としての歴名,歴名帳(位階や﨟次の順に人名が列記された)と相違して,人名の配列に一定した原則はなく,順位を示すことより,交名人の集団自体を指示・確定することに重点があった。交名注文は,単なる手控えとして伝存したのでない場合は,多く上申文書や書状に副進されたが,その受領者は,注記された人々に対して特定の指揮,命令,裁決等の権限行使を行うことができ,またはそれを期待された。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

交名注文
きょうみょうちゅうもん

散状(さんじょう)とか交名折紙(おりがみ)ともいい、人名・人数・関連事項などを明細的に列記した文書をいう。平安期以降、公家(くげ)・武家ともにこの文書様式を採用した。とくに公家の場合、料紙に折紙が使用されたので武家の場合も多くこれに倣った。内容としては、朝廷や幕府による儀式、法会、歌会などへの参仕者、宿直番(とのいばん)などの勤仕者、賞罰、上申、報告などの関係者の人名が列記されるなど多岐にわたる。例としては、1161年(応保1)の真言院後七日御修法請僧(みしゅほううけそう)交名(『東寺百合文書(とうじひゃくごうもんじょ)』)、1185年(文治1)4月15日の東国住人任官輩(にんかんのともがら)交名(『吾妻鏡(あづまかがみ)』)、1315年(正和4)11月の摂津国兵庫関悪党交名注文(『東大寺文書』)、1414年(応永21)12月18日の称光院御即位散状(さんじょう)(『看聞御記(かんもんぎょき)』)などが有名である。[久保田昌希]

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