京へ筑紫に坂東さ(読み)キョウヘツクシニバンドウサ

デジタル大辞泉 「京へ筑紫に坂東さ」の意味・読み・例文・類語

きょう筑紫つくし坂東ばんどう

室町時代ことわざ方向を示す助詞京都では「へ」、九州では「に」、関東では「さ」を用いるというように、地方によって差異のあること。ロドリゲスの「日本大文典」や「実隆公記」などに記されている。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「京へ筑紫に坂東さ」の意味・読み・例文・類語

きょう【京】 へ 筑紫(つくし)に坂東(ばんどう)

  1. 方向を示す助詞を、京都地方では「へ」、九州地方では「に」、関東地方では「さ」をそれぞれ用いるというように、方言には特色があるということをたとえていう言葉。〔ロドリゲス日本大文典(1604‐08)〕

京へ筑紫に坂東さの補助注記

「実隆公記‐明応五年(一四九六)正月九日」には、「宗祇談、京に、つくしへ、坂東さ。京にはいつくにゆくなと云、筑紫にはいつくへゆくと云、坂東にはいつくさゆくと云」という記述がある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android