仏手柑(読み)ぶしゅかん

精選版 日本国語大辞典 「仏手柑」の意味・読み・例文・類語

ぶしゅ‐かん【仏手柑】

〘名〙 ミカン科の常緑低木。インド東部原産。マルブシュカン変種で日本には江戸時代に伝わり、観賞用に栽植される。高さ約三メートル。枝にとげがある。葉は長楕円形。初夏淡紫色の五弁花が円錐状につく。果実は長楕円形で子房の心皮が裂けるため十数本の指状になる。果肉酸味苦味が強いが、砂糖漬にして食用とされる。てぶしゅかん。ぶっしゅかん。《季・冬》
▼ぶしゅかんの花《季・夏》 〔日葡辞書(1603‐04)〕
※俳諧・此ほとり(1773)一夜四唫の巻「師の喪にこもる山陰の秋〈樗良〉 喰はばや百里届し仏手柑を〈嵐山〉」

ぶっしゅ‐かん【仏手柑】

〘名〙 =ぶしゅかん(仏手柑)《季・秋》 〔羅葡日辞書(1595)〕
※俳諧・桜川(1674)秋二「あのくたら三百もなれ仏手柑〈未調子〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「仏手柑」の意味・読み・例文・類語

ぶしゅ‐かん【仏手×柑】

マルブシュカンの変種。実は先端が手の指のように分かれる。観賞用。てぶしゅかん。ぶっしゅかん。 冬 花=夏》

ぶっしゅ‐かん【仏手×柑】

ぶしゅかん(仏手柑)

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

動植物名よみかた辞典 普及版 「仏手柑」の解説

仏手柑 (ブシュカン・ブッシュカン)

学名Citrus medica var.sarcodactylus
植物。ミカン科の常緑低木,薬用植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android