仕着せ(読み)シキセ

デジタル大辞泉 「仕着せ」の意味・読み・例文・類語

し‐きせ【仕着せ/為着せ/四季施】

主人使用人に、季節に応じた衣服を与えること。また、その衣服。おしきせ。
仲働なかばたらきを雇うとしますと、給金から、年二度の―から」〈二葉亭其面影
江戸時代幕府右筆ゆうひつ同朋どうぼうなどに時服を支給したこと。おしきせ。

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精選版 日本国語大辞典 「仕着せ」の意味・読み・例文・類語

し‐きせ【仕着・為着・四季施】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 江戸幕府から諸役人に時々の衣服を支給すること。また、その衣服。おしきせ。
    1. [初出の実例]「御同朋頭三人、若年寄支配弐百俵高、御四季施、正月小袖一、上下、代金一両二朱」(出典:吏徴(1845)上)
  3. 時候に応じて主人から奉公人へ、または客から遊女などへ衣服を与えること。また、その衣服。おしきせ。しきせもの。
    1. [初出の実例]「内者しきせの小袖布子以下持来」(出典:本光国師日記‐慶長一六年(1611)一一月二六日)
    2. 「仲働を雇ふとしますと、給金から、年二度の四季施(シキセ)から」(出典:其面影(1906)〈二葉亭四迷〉一八)
  4. ( 「おしきせ」の形で用いられることが多い ) 型どおりに物事が行なわれること。そうするように習慣化していること。また、そのもの。お定まり。
    1. [初出の実例]「しきせとは、おぼえたより外に気のきかぬこと」(出典:新撰大阪詞大全(1841))

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