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右筆 ゆうひつ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

右筆
ゆうひつ

祐筆とも書き,筆で文を書くこと。また武家の職名で貴人に侍し,文書を書く役目の人。右筆の文字は鎌倉時代からみえ,鎌倉幕府では引付衆の下役に,室町幕府でも右筆方があり,右筆は奉行人などと呼ばれている。

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デジタル大辞泉の解説

ゆう‐ひつ〔イウ‐〕【右筆/×祐筆】

筆をとって文を書くこと。
武家の職名。文書・記録の作成をつかさどった。江戸幕府の奥右筆表右筆など。
文筆に長じている者。また一般に、文官。
「われ―の身にあらず」〈平家・一〉

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百科事典マイペディアの解説

右筆【ゆうひつ】

中世・近世の武家の書記役。文書を代わって書く者。祐筆とも記す。鎌倉・室町幕府では職制となり,引付衆の下役がこれに当たった。江戸幕府でもこの職を置き,表右筆と奥右筆に分化した。
→関連項目大岡忠相日記

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世界大百科事典 第2版の解説

ゆうひつ【右筆】

中・近世における武家の書記役。執筆(しゆうひつ)ともいう。
[中世]
 武家社会が成立して以後,行政事務の繁多によって文書処理の必要性が増大したが,文盲の多い武士間では,文筆を業務とする書記がしだいに専門化した。地方の荘園でも村落内で文書を扱える人々はごくわずかで,寺僧などを雇用して便宜をはかっている例が多い。文字が公家と僧侶の独占物であった時代が永く,仮名文字さえ民間普及は遅々として進まなかった。鎌倉幕府は裁判を職掌とする引付(ひきつけ)に書記役を置いたが,それを引付右筆または執筆と称した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

右筆
ゆうひつ

執筆者・代表者のこと。古代以来日本では、公私の文書の作成を専門にする書生・公文(くもん)などとよばれる人がいたが、中世以降は、同様に文書作成にあたる人を右筆とよび、とくに武家でこの制度が発展した。鎌倉幕府では引付(ひきつけ)に右筆が置かれ、室町幕府では引付衆と政所寄人(まんどころよりうど)を総称して右筆衆または右筆方とよんでいる。江戸時代になっても幕府はこの制度を引き継ぎ、奥右筆、表右筆などが置かれていた。また私的な代筆者も右筆とよばれ、写経などでも悪筆である場合は、右筆を頼むことが多かった。近代に入ると、右筆の称はなくなったが、書記などの文書作成の専門職は存続した。祐筆とも書く。[飯沼賢司]

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世界大百科事典内の右筆の言及

【江戸時代】より


[文書による行政]
 この経路を物的側面から見ると,それは大量の文書の流れであったことが指摘できる。まず政策決定自体が政治的権威の伝統化に伴って先例・先格に左右されるようになった結果,記録の類を管理し先例にのっとって書類を起案する右筆などの役人が,政治の日常的運営に果たす役割の大きさが注目される。起案された書類は関係者の稟議を経て最終的に将軍によって決裁された。…

【御触書集成】より

高札(こうさつ)も御触書の一種と見てよい。御触書は老中,若年寄の合議体である御用部屋で方針を定め,奥右筆組頭が調査,起案し,将軍の裁可によって制定法となる。表右筆は書付(かきつけ)と称するその写しを作成し,支配の筋に応じて諸方面に配布した。…

【曾我尚祐】より

…江戸幕府2代将軍徳川秀忠の右筆。足利尊氏以来の室町幕府将軍直臣の家柄の生れ。…

【手紙】より

…とくに謀書(ぼうしよ)(偽書),謀判(ぼうはん)のありうる鎌倉時代以降には,発信人の真なることの証明も必要とされ,その人独自の模倣しがたい自署(花押(かおう))が創出される。私信は内容の秘密性により必然的に右筆(ゆうひつ)には任せられず,自筆にならざるをえない。また自署はおのずから礼にかなったこととされる。…

【右筆書】より

…古文書学上の用語。一般に,貴人の出す文書で主人に代わって侍臣が書いたものを,右筆書という。右筆は,祐筆,佑筆とも書き,筆を助けるの意で,貴人発給文書の文案作成,浄書を職掌とする。…

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