伊久留村(読み)いくろむら

日本歴史地名大系 「伊久留村」の解説

伊久留村
いくろむら

[現在地名]田鶴浜町伊久留

能登部のとべ(現鹿西町)から北西方に連なる眉丈びじよう山系の西端と、赤蔵あかくら山系の東端が出会う位置にあり、北はしも村。花見月はなみづき(現鳥屋町)水源を発する伊久留川を中心に帯状耕地がある。下村との境で田鶴浜往来二宮にのみや川を渡って満仁まに(現七尾市)に続く。地名は文治二年(一一八六)頃入国したという長氏の祖長谷部信連の臣伊久留氏にちなむとする説、もと山中やまなかと称したが、美濃の住人三野小浦之助が伊勢国より大神宮を奉斎し、以後伊久留(かれひさしきとどまる)と呼称したとする説がある(「古記集合綴」三室文書など)

伊久留村
いくろむら

[現在地名]穴水町伊久留

住吉すみよし川上流山間峡谷にあり、南は比良びら村、北は菅谷すげんたに村、西は山越え木原きわら村。正保郷帳では高二八二石余、田方一三町六反余・畑方五町一反余、新田高四三石余。寛文一〇年(一六七〇)の村御印(大西文書)では高三四一石、免四ツ五歩、小物成は山役九〇匁・炭竈四枚役五二匁。持高変遷を大西文書でみると、延宝六年(一六七八)の百姓家数一七・下百姓家数七で、二五石以上七、二〇石以上二、一五石以上一、一〇石以上四、五石以上二、一石以下一。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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