伊古石遺跡(読み)いこいしいせき

日本歴史地名大系 「伊古石遺跡」の解説

伊古石遺跡
いこいしいせき

[現在地名]西有田町大字大木

国見くにみ山山地の東斜面が緩傾斜に転換する標高一三〇メートル余りの高燥な地形に立地。相当広範囲に及ぶこの遺跡は同一時期のものと思われ、石器類の散布が多くみられる点から集落が形成されていた可能性も考えられる。調査では竪穴住居跡が一戸発見された。地表黒曜石石鏃剥片が広範囲に散布しているが、その遺跡の範囲は不明で、一〇〇メートル四方に及ぶもののようである。この西方五〇〇メートルの所に盗人岩洞穴ぬすどいわどうけつ遺跡がある。

伊古石遺跡は三ヵ所に区分し、これを第一、第二、第三遺跡とよぶ。第一遺跡から住居跡、第二遺跡からは堆石遺構が明らかとなり、第三遺跡は遺構は不明であった(「西有田町縄文遺跡」昭和四四年・佐賀県教育委員会刊)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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