伊藤正己(読み)いとうまさみ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「伊藤正己」の意味・わかりやすい解説

伊藤正己
いとうまさみ

[生]1919.9.21. 兵庫,明石
[没]2010.12.27. 東京
英米法学者,憲法学者,最高裁判所判事。1943年東京帝国大学法学部を卒業,その後特別研究生となり,当時は敵国であったイギリスアメリカ合衆国の法律の研究を続けた。第2次世界大戦後の 1948年東京大学助教授となり,1954年からアメリカのハーバード大学スタンフォード大学留学,帰国後の 1957年に東大教授に就任し,新憲法のもとでのさまざまな制度改革に関する研究を行なった。1959年に発表した『言論出版自由――その制約違憲審査の基準』は高く評価され,日本学士院賞を受賞。1980~89年最高裁判所裁判官を務め,言論・表現の自由に関する主要な憲法裁判にかかわった。信教の自由,政教分離の原則が問題となった「自衛官合祀訴訟」の大法廷判決(1988)では,合憲判決にただ一人反対意見を表明するなど,独自の立場から卓越した意見を述べた。1994年文化功労者に選ばれ,1999年文化勲章を受章した。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「伊藤正己」の解説

伊藤正己 いとう-まさみ

1919-2010 昭和後期-平成時代の法学者,裁判官。
大正8年9月21日生まれ。英米法を専攻し,昭和32年東大教授。憲法裁判や言論の自由を研究し,「言論・出版の自由」で35年学士院賞。公労委委員もつとめ,55年最高裁判事。平成11年文化勲章。平成22年12月27日死去。91歳。兵庫県出身。東京帝大卒。著作はほかに「プライバシー権利」「憲法入門」など。

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367日誕生日大事典 「伊藤正己」の解説

伊藤 正己 (いとう まさみ)

生年月日:1919年9月21日
昭和時代;平成時代の英米法学者、憲法学者

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