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人間魚雷 ニンゲンギョライ

大辞林 第三版の解説

にんげんぎょらい【人間魚雷】

旧海軍が太平洋戦争で使用した、人間が操縦する魚雷。敵艦に体当たりして自爆することが目的の特殊な兵器。回天と命名されていた。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

人間魚雷
にんげんぎょらい

九三式魚雷を改造して乗員1人が潜望鏡と簡単な航法装置を頼りに操縦、乗員もろとも敵艦に体当たりする特攻兵器。生還の可能性が絶無である点で、それ以前の特殊潜航艇とは違っている。制空・制海権をアメリカ側に奪われた1944年(昭和19)2月、(マルロク)計画の名で試作開始、7月完成と同時に水中特攻本部が設置され、新兵器は「回天(かいてん)」と命名された。同年11月20日、中部太平洋ウルシー環礁のアメリカ海軍泊地に五基の回天が発進、タンカー一隻を撃沈したのを最初に沖縄作戦などに参加、アメリカ輸送船団に対してかなりの戦果をあげた。しかし搭載潜水艦が次々に失われたため、航空機による特攻作戦のような大規模なものにはならなかった。回天要員約2000人中、戦死86人、殉職16人の犠牲者を出している。
 同種の水中特攻兵器に「蛟龍(こうりゅう)」「海龍」があり、また水上特攻兵器としては、艇首に爆装した高速ボート「震洋」がある。[前田哲男]
『防衛庁戦史室著『海軍軍戦備〔2〕』(1975・朝雲新聞社) ▽日本戦没学生記念会編『きけわだつみのこえ』(『和田稔の日記』)(岩波文庫) ▽島尾敏雄著『出発は遂に訪れず』(1973・新潮社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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