何たら(読み)ナンタラ

デジタル大辞泉 「何たら」の意味・読み・例文・類語

なん‐たら【何たら】

[連体]《「なんたる」の音変化》なんという。
「―事だ面白くもない」〈一葉にごりえ
[副]《「なんとやら」の音変化》名称などのはっきりわからないさま。なんとか。
「―いう骨の多い、いやぁな焼肴じゃ」〈逍遥当世書生気質

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精選版 日本国語大辞典 「何たら」の意味・読み・例文・類語

なん‐たら【何たら】

連体〙 「なんたる(何━)」の変化した語。
長唄遅桜手爾葉七字(1811)越後獅子「何(ナン)たら愚痴だえ、牡丹は持たねど越後の獅子は、己が姿を花と見て」

なん‐たら【何たら】

〘副〙 「なんと(何━)やら」の変化した語。
滑稽本浮世風呂(1809‐13)二「芝居など見るに、今が最後だ、観念何(ナン)たらいふたり」

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