修身斉家治国平天下(読み)シュウシンセイカチコクヘイテンカ

デジタル大辞泉 「修身斉家治国平天下」の意味・読み・例文・類語

修身しゅうしん斉家せいか治国ちこく平天下へいてんか

《「礼記大学から》天下を治めるには、まず自分の行いを正しくし、次に家庭をととのえ、次に国家を治め、そして天下を平和にすべきである。

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精選版 日本国語大辞典 「修身斉家治国平天下」の意味・読み・例文・類語

しゅうしんせいか【修身斉家】 治国平天下(ちこくへいてんか)

  1. ( 「礼記‐大学」の「古之欲明徳於天下者、先治其国、欲其国者、先斉其家。欲其家者、先脩其身」による ) 自分の行ないを正しくし、家庭もととのえ、国家を治め、天下を平らかにする。儒教において、もっとも基本的な実践倫理で、男子一生の目的とされたもの。
    1. [初出の実例]「昨今はそいつを漢学の道徳で行かうなんといふ連中があるが、それなら修身斉家治国平天下(シウシンセイカチコクヘイテンカ)で、解決は直ぐに附く」(出典青年(1910‐11)〈森鴎外〉二〇)

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故事成語を知る辞典 「修身斉家治国平天下」の解説

修身斉家治国平天下

自分の身を修め、家庭をととのえ、国家を治め、天下を平らかにすること。

[使用例] 昨今はそいつを漢学道徳で行こうなんという連中があるが、それなら修身斉家治国平天下で、解決は直ぐに附く[森鷗外*青年|1910~11]

[由来] 「礼記―大学」の一節から。輝かしい徳によって「天下」を安定させようとする者は、まず「の国を治め」る必要があり、そのためには「其の家をととのえ」る必要があり、そのためには「其の身を修め」る必要がある、と述べています。逆に言えば、個人が自分の言動に気をつけることは、果ては社会全体の安定につながる、という考え方です。

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世界大百科事典(旧版)内の修身斉家治国平天下の言及

【家父長制】より

…伝統的政治思想において皇帝は民の父母であり,民は皇帝の赤子であるといわれるように,君民の関係が親子の間の慈愛と思慕の間柄であることが理想であった。《大学》の修身・斉家・治国・平天下は,家の秩序と国家の秩序とを士大夫の当為の意識の下で連続的にとらえたものである。 啓蒙思想以後のヨーロッパ思想でも,中国社会を家族制度との関わりで論じた。…

※「修身斉家治国平天下」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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