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蕉風俳諧 しょうふうはいかい

世界大百科事典 第2版の解説

しょうふうはいかい【蕉風俳諧】

蕉風とは芭蕉によって主導された蕉門俳風をいうが,それが,貞門時代,談林時代に次ぐ時代の俳風をいう俳諧史用語としても一般に通用している。貞門風(貞門俳諧),談林風(談林俳諧)に対して蕉風はたしかに異質であり,それが元禄期(1688‐1704)の俳風を質的に代表していることも認められるが,一般の俳風が芭蕉によって主導されたとみることは妥当でない。たとえば,蕉門の代表撰集《猿蓑》(1691)の刊行された時点で,俳壇に占める蕉門の勢力は1割強にすぎず,出版点数もまたそれに見合っている。

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世界大百科事典内の蕉風俳諧の言及

【上方文学】より

…また,貞徳を祖とする〈貞門俳諧〉の保守的・形式的な性格にあきたらなくなった町人階級は,その反動として現実を自由にいきいきと表現しうる西山宗因の〈談林俳諧〉を生み出した。そして談林の堕落の中,松尾芭蕉は中世的な幽幻余情の精神を旨とする〈蕉風俳諧〉を確立した。芭蕉によってはじめて俳諧も高い芸術性が与えられた。…

【俳諧】より


[形式と種類]
 俳諧文芸を形式の面から分類すると,狭義の意味の〈俳諧〉(連句),その巻頭の〈発句〉(俳句),さらには〈俳文〉〈俳論〉などに分けることができる。貞門俳諧,談林俳諧のころまでは100句を続ける〈百韻〉が標準的な形式であったが,蕉風俳諧以後は36句続ける〈歌仙〉形式がそれにとって代わった。このほかにも〈千句〉〈十百韻(とつぴやくいん)〉〈万句〉〈五十韻〉〈米字(よねじ)〉〈四十四(よよし)〉などの形式があったが,これらは特殊な場合にのみ行われた。…

【細み】より

…蕉風俳諧の美的理念の一。作者の心が対象の微妙な生命の急所にしみとおってゆき,そこに風雅の伝統の細き一筋を感得すること,およびその感得したものを句ににないこむ気味合いをいう。…

※「蕉風俳諧」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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