僧残(読み)ソウザン

デジタル大辞泉 「僧残」の意味・読み・例文・類語

そう‐ざん【僧残】

仏教教団で、波羅夷はらいに次ぐ重罪。13条から成る。一定期間僧尼としての資格剝奪はくだつされるが、僧団への残留は許される。

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精選版 日本国語大辞典 「僧残」の意味・読み・例文・類語

そう‐ざん【僧残】

  1. 〘 名詞 〙 ( [梵語] saṃgha-avaśeṣa の訳語、僧伽婆尸沙と音訳する ) 仏語。僧・尼の守るべき具足戒一部で、五篇、七聚の一つ。波羅夷(はらい)という極悪罪に次ぐ重罪であるが、大衆の前で懴悔(ざんげ)することによって、罪が許され、一定期間、僧・尼としての権利を剥奪されるだけで僧団に残ることができるとされる罪。四分律では、これに該当するものは僧に一三項目があるので十三僧残といい、尼には一七を数える。
    1. [初出の実例]「二僧残、此有十三戒。一故出精戒、二触女人戒、三麤語戒、四嘆身索供養戒、五媒嫁戒、六有主房戒、七無主房戒、八無根謗戒、九仮根謗戒、十破僧偉諫戒、十一助破僧偉諫戒、十二汙家擯謗偉諫戒、十三悪性拒僧偉諫戒」(出典八宗綱要(1268)上)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「僧残」の意味・わかりやすい解説

僧残
そうざん
saṃghāvaśeṣa

部派仏教に伝わる具足戒の一部。これを破っても,衆僧の前で懺悔すれば,僧としてとどまることを許される。波羅夷罪に次ぐ重罪で,13項から成るところから十三僧残とも呼ばれる。

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