先志摩(読み)さきしま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「先志摩」の意味・わかりやすい解説

先志摩
さきしま

三重県中東部、志摩半島南東を占める先志摩台地とよばれる隆起海食台地の呼称。また大王(だいおう)崎から西へ伸びる先志摩半島と英虞(あご)湾周辺に限ってよぶこともある。志摩半島の北部伊勢(いせ)市、鳥羽(とば)市などを中心に古くから開けたが、先志摩ではリアス海岸の湾入の奥に半農半漁浦村が点在し、近代化が遅れ、古い民俗がいまも残存する。伊勢志摩の観光開発が進むにつれ、先志摩に奥志摩と新しい呼び名もつけられ、観光客も増えている。国道260号が先志摩半島の先端まで延びる。

[伊藤達雄]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「先志摩」の意味・わかりやすい解説

先志摩
さきしま

三重県東部,志摩半島南部の地域。奥志摩ともいう。鳥羽市国崎-横山 (203m) -志摩市浜島を結ぶ線以南をさし,先志摩台地と呼ばれる海食台地が発達している。また別に志摩半島南端の先志摩半島のみをさす場合もある。リアス湾入が多く,最大の英虞 (あご) 湾を中心に真珠,ハマチ,タイなどの養殖や海女漁業が行なわれる。海水浴場,キャンプ場が多く,ホテル,民宿別荘が立ち並ぶ保養地として知られる。伊勢志摩国立公園に属する。

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世界大百科事典(旧版)内の先志摩の言及

【志摩半島】より

…紀伊半島の東端,三重県中央部で太平洋に突出した台形の半島。南部ではさらに先志摩(さきしま)と称される小半島が分岐している。北は伊勢湾,東は遠州灘,南は熊野灘に臨み,狭義には鳥羽市北西郊の池ノ浦の湾入と志摩郡浜島町南張(なんばり)とを結ぶ線以東の旧志摩国の範囲をさす。…

※「先志摩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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