民宿(読み)みんしゅく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

民宿
みんしゅく

スキー場や海水浴場観光地などにおいて一時的・季節的に営業する宿泊施設。ペンションとは異なり,和風の施設構成となっているが,運営形態は同様に比較的小規模な家族経営が基本である。利用客に対して土地特産物自家製の料理を提供し,郷土色豊かな家族的なサービスを特徴とする。本来農家や漁家などが現金収入を目的に副業として始めたものであるが,近年は通年営業に踏切る民宿も増加している。

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世界大百科事典 第2版の解説

みんしゅく【民宿】

一般民家が副業としてその遊休部分を旅行者に提供する廉価な宿泊施設。旅館ホテルと比べて規模が小さく,施設内容も簡素であるが,地場産物による家庭料理や家族労働による親しみやすいサービスを特色としている。現在日本では,宿泊業を営む場合,公衆衛生維持を目的とする旅館業法によって,都道府県知事許可を受けなければならない。しかし同法に〈民宿〉の規定はなく,多くは同法第2条にある〈簡易宿所営業〉の許可によっている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

民宿
みんしゅく

民家が副業として部屋の遊休部分を観光旅行者に提供する宿泊施設。旅館やホテルと比べて規模が小さく、施設内容も簡素であるが、比較的低料金で、地場の産物による家庭料理や家族労働による親しみやすいサービスが特色といえる。旅館業の公衆衛生の維持を目的とする旅館業法には民宿の概念がなく、ホテルや旅館よりも規制の緩い「簡易宿所営業」の許可を受けて民宿の看板を掲げる場合が多い。民宿は、夏の海水浴、冬のスキー、登山、釣りなど、特定の季節や目的に対応する場合、あるいは通年営業の本格的な宿泊施設の経営がむずかしい場合などに多い。料理を売り物にしたいわゆる「料理民宿」や、学生の合宿需要に対応して施設利用の便宜を図るなどしている民宿のなかには、経営が安定したものもある。

 民宿がいつ誕生したか定かでないが、大正末期から昭和の初めに長野県白馬村、房総半島の館山(たてやま)、伊豆半島南部、あるいは若狭(わかさ)湾の高浜などで誕生したといわれる。いずれも農山漁村において、第一次産業以外の収入源確保を目的とし、1960年代以降の高度成長期に旅行ブームを背景として急増した。

[岡本伸之]

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精選版 日本国語大辞典の解説

みん‐しゅく【民宿】

〘名〙 一般民家が許可を得て副業的に営む簡単な宿泊施設。また、そこに泊まること。
※ベティさんの庭(1972)〈山本道子〉六「今回の場合はきみが未成年だということで特に民宿を認めたわけだ」

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