先日付小切手(読み)さきひづけこぎって

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

先日付小切手
さきひづけこぎって

実際に振出された日より先の (未到来の) 日を振出日付として記載した小切手。小切手の呈示期間が記載された振出日から 10日以内である (小切手法 29条1項) ところから,一般にその日付までの間を短期信用証券として利用されるものであるが,現行法は小切手の一覧払性に基づき,振出された小切手の呈示期間の未到来をもって抗弁とすることはできないとしている (28条2項) 。したがって先日付小切手は,事実上呈示期間の延長となる。

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百科事典マイペディアの解説

先日付小切手【さきひづけこぎって】

先付小切手とも。振出日として将来の日を記載した小切手。振り出すときには資金の準備がないが,後日資金の手当が見込まれる場合,記された振出日まで支払いのための呈示をしないよう受取人に要請し,その承諾のもとに振り出される。もっとも振出日前に支払呈示できないとすれば小切手の一覧払性に反するので,小切手法は特に振出日前の支払呈示ができるとしている。支払呈示されたら支払銀行は支払わざるを得ず,不渡りを出すことにもなりかねない。

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大辞林 第三版の解説

さきひづけこぎって【先日付小切手】

振出日当日の当座預金残高が不足するような場合、支払準備のめどがたつ数日後の日付を記載し、その日付まで支払いのための呈示をしないよう受取人に要請し、その承諾のもとに振り出す小切手。先付小切手。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

先日付小切手
さきひづけこぎって

先付(さきづけ)小切手ともいう。実際の振出日(たとえば6月4日)よりも先の日付(たとえば6月30日)を振出日として記載した小切手のこと。もともと小切手は支払手段であり一覧払いが原則であるから、先日付小切手は変則的なものである。実際上は、振出人が自己の資金繰り上の都合から、取引の相手方に先日付小切手を渡すことになる。したがって、この場合、小切手を支払手段としてよりも手形にかわる信用手段として利用しているわけである(また、手形発行の際に必要な印紙税を節約しようとして利用することもある)。資金繰りに余裕がないためにこれを振り出すことが多いから不渡りの危険性もあり、振出人、受取人とも先日付小切手の取扱いには注意が必要である。振出人は受取人に対し、小切手上の記載振出日に呈示するように了解を取り付けて発行するのが普通だが、その日以前であっても呈示されたら支払われることになっている(小切手法28条2項)。[井上 裕]

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世界大百科事典内の先日付小切手の言及

【小切手】より

… 小切手はすべて一覧払であり,所持人は直ちにその支払を求めることができる。実際の振出日よりも将来の日を振出日として記載した先日付小切手の場合でも同様である。所持人は法定の呈示期間(国内小切手の場合は振出日から10日。…

※「先日付小切手」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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