光明峯寺(読み)こうみようぶじ

日本歴史地名大系 「光明峯寺」の解説

光明峯寺
こうみようぶじ

藤原道家が法性ほつしよう寺の地に営んだ御所で、金堂ほかの僧房も有した寺院でもあった。東福寺(京都市東山区本町十五丁目)よりさらに東山に寄った山すそ一帯を占めていたと思われる。道家は光明峯寺殿、峯殿と称された。法性寺は道家の祖、忠平(貞信公)建立で、道家は法性寺の地に別の寺である東福とうふく寺を営み、法性寺は漸次この東福寺に吸収されていったが、これと並んで新たに寺院を建てた。これが光明峯寺である。

〈京都・山城寺院神社大事典〉

〔寺地〕

光明峯寺は、「山州名跡志」に「名地云毘沙門谷、此寺今ハ亡シ、其所在三橋東山、行程十四五町許、三橋ノ下流ハ即彼谷ヨリ出ツ」とあり、「坊目誌」には小野随心院所伝文書として「東山光明峯寺境内毘沙門谷ノ敷地丈数有之事、大進並五条宮内卿両人申子細之間、糺明之処、為新給充行之旨、門主御一行在之上者、於御一代者、不改変、至後代者如元可被進上由、被仰下也、仍執達如件、永正十四年十二月二日」という幕府奉行人奉書を載せる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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