出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報
…〈上布〉の語は,献上,上納された布の意との説もあるが,江戸時代には上布,中布,下布などの呼称があり,糸の細いものを上布と呼んだ。日本に自生,もしくは植栽する苧麻(ちよま)(カラムシ,ラミー)や大麻から採った苧(お)を,細かく精良に手績(てうみ)した糸を経緯に使い織り上げたもので,越後上布,宮古上布,八重山上布,能登上布等が歴史も古く有名である。上布は総じて細い糸を使うため軽くて通気性に富み,汗をかいても肌にべとつかず,夏季衣料の最高のものとされる。…
…その理由は,この両地域が米・麦・粟などのかわりに反布(たんぷ)を納めることを義務づけられていたからである。1人当りの租税負担額に応じた反布を織らせるためにきびしい監督体制が設定されていたが,そのとき生産された布が今に伝わる〈宮古上布〉〈八重山上布〉である。過酷な税制度であったため各地に悲劇的なエピソードが伝わっているが,中でも宮古の〈人頭税石〉,与那国(よなぐに)島の〈久部良割(くぶらばり)〉は有名である。…
※「八重山上布」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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