日本大百科全書(ニッポニカ) 「六島諸島」の意味・わかりやすい解説
六島諸島
ろくとうしょとう
山口県萩(はぎ)市に属し、日本海に浮かぶ玄武岩台地の島嶼(とうしょ)群。最大の大(おお)島(3.00平方キロメートル)のほか、相(あい)島(2.48平方キロメートル)、櫃(ひつ)島(0.83平方キロメートル)、羽(は)島、尾(お)島、肥(ひ)島の六島からなり、もっとも遠い相島は本土の浜崎港から北西へ14キロメートル。近世には長州藩浜崎宰判(はまさきさいばん)に属する一島一村であったが、1889年(明治22)六島村となり、1955年(昭和30)萩市に編入。葉タバコ、夏ミカン栽培など農業中心であるが、大島では敷網・巻網漁業も行われる。2009年(平成21)の人口は大島914人、相島199人、櫃島8人で、他の三島は無人島であるが、肥島は1965年まで1人、羽島は1971年まで44人、尾島は1972年まで26人が住んでいた。六島周辺は海食崖(がい)が発達し、その傑出した景観は北門長(きたながと)海岸国定公園の一部となり、磯(いそ)釣りの好漁場として知られる。
[三浦 肇]