其方様(読み)ソナタザマ

デジタル大辞泉 「其方様」の意味・読み・例文・類語

そなた‐ざま【×方様】

そちらのほう。
「今日はなほ桂殿にとて、―におはしましぬ」〈松風

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「其方様」の意味・読み・例文・類語

そなた‐さま【其方様】

  1. 〘 代名詞詞 〙 ( 「さま」は接尾語 ) 対称尊敬気持相手を呼ぶとき用いる。多く女性が男性に対して用いた。そのさま。
    1. [初出の実例]「そなたさまの事ならば、いかやうの御ようなりとも、ききまらせうとおもふに」(出典:虎清本狂言・泣尼(室町末‐近世初))

そちら‐さま【其方様】

  1. 〘 代名詞詞 〙 ( 「そちら」に接尾語「さま」をつけて敬っていう語 )
  2. 対称。目上の相手や初対面の相手を敬って呼ぶとき用いる。また、商家で客を呼ぶ語。
  3. 他称。相手側の、または相手の近くにいる他人を敬ってさし示す(中称)。

そなた‐ざま【其方様】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ざま」は方向を表わす接尾語 ) そちらのほう。
    1. [初出の実例]「おとな上達部まで、皆そなたざまに見やり給へり」(出典:枕草子(10C終)三五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android