デジタル大辞泉 「内沙汰」の意味・読み・例文・類語 うちざた【内沙汰】[狂言] 狂言。和泉いずみ流。大蔵流では「右近左近おこさこ」。左近の牛に稲を食われた臆病者の右近は、訴訟しようと女房を地頭に見立ててけいこをするが、それでもおどおどするので女房にどなられ、結局は夫婦げんかとなる。 うち‐ざた【内沙汰】 事を内々で処理すること。正式の訴訟を起こさずに、内輪で取りはからうこと。⇔表沙汰。「まず―にしてみさっしゃれい」〈狂言記・内沙汰〉[補説]狂言の曲名別項。→内沙汰 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「内沙汰」の意味・読み・例文・類語 うち‐ざた【内沙汰】 [ 1 ] 〘 名詞 〙 表向きでない公事(くじ)。また、うちわのとりはからい。⇔表沙汰。[初出の実例]「そのぎで御ざるならば、まづうちざたにして見さっしゃれい」(出典:狂言記・内沙汰(1660))[ 2 ] 狂言。和泉流、鷺流。左近の牛に田の稲を食われた右近が訴訟に勝つためけいこをするが、女房が扮した仮の地頭にもおどおどするので、油を絞られ、はては夫婦げんかとなる。大蔵流では「右近左近(おこさこ)」。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例