写楽(読み)シャラク

精選版 日本国語大辞典 「写楽」の意味・読み・例文・類語

しゃらく【写楽】

  1. 江戸中期の浮世絵師。号は東洲斎。一説に、俗称斎藤十郎兵衛、阿波国徳島県)蜂須賀侯抱えの能役者というが、その真偽は不明。寛政六~七年(一七九四‐九五)作成と推定される主観的な印象描写による誇張された作風役者似顔絵武者絵歴史画および版下絵約一四〇種を残す。生没年未詳。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

デジタル大辞泉プラス 「写楽」の解説

写楽〔映画〕

1995年公開の日本映画。監督・脚色篠田正浩原作脚本皆川博子、脚色:堺正俊ほか、撮影:鈴木達夫、美術:浅葉克己、池谷仙克、音楽:武満徹録音:瀬川徹夫。出演:真田広之岩下志麻、葉月里緒菜、片岡鶴太郎、佐野史郎、永澤俊矢、フランキー堺ほか。第50回毎日映画コンクール日本映画優秀賞、撮影賞、録音賞受賞。第8回日刊スポーツ映画大賞作品賞受賞。第38回ブルーリボン賞主演男優賞(真田広之)受賞。

写楽〔チェーン店〕

株式会社寿司田が展開する寿司屋のチェーン

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の写楽の言及

【東洲斎写楽】より

…《増補浮世絵類考》(斎藤月岑編)に〈俗称斎藤十郎兵衛 居江戸八丁堀 阿波侯の能役者也〉と記されているところから,一時阿波蜂須賀侯お抱えの能役者説が行われたが,その後これを否定する見解が支配的となり,葛飾北斎など当時の知名人に仮託する諸説が提出されてきた。ところが近年〈写楽斎〉と号する浮世絵師が八丁堀の地蔵橋辺に居住していたことが知られるようになり(《諸家人名江戸方角分》),旧説への関心が高まりつつある。ともあれ写楽の役者絵,相撲絵は,すべて蔦屋重三郎(蔦重)を版元として刊行されており,喜多川歌麿や十返舎一九を育てたと同じように,蔦重の炯眼なればこそ発掘し得た異色の新人であった。…

※「写楽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android