精選版 日本国語大辞典「出来た」の解説
でき【出来】 た
[一] (相手の成果をほめて感動詞的に用いる) 物事を立派にやりとげた。うまくやった。みごとにやりおおせた。でかした。
※咄本・軽口御前男(1703)一「酒肴とかいてあるを、酒又有とよまれて、出来(デキ)た」
[二] (下に体言を伴って用いる)
① 人柄などが円満で立派である。人格がすぐれている。
※不良児(1922)〈葛西善蔵〉「なかなかどうも、出来たお子さんです」
② 情交をむすんでいる。人目をしのんで愛し合っている。
※そめちがへ(1897)〈森鴎外〉「清二が商売用で荻江の内へ往き始めた比、いつとなく出来(デキ)た中だとやら」
③ じょうずである。巧みである。また、うまくつじつまがあっている。
※虎明本狂言・三本柱(室町末‐近世初)「〈目付柱へもとををしつけてもつ〉できたたくみをしてもったれ」
でかし【出来】[=でかい]た
目下の者などが事をうまくやりおおせた時、感動をこめて思わず口にすることば。
※歌舞伎・丹波与作手綱帯(1693)三「勘介見て『出来(デカ)した、出来した』と引立(ひった)てさせ」
でかし‐た【出来た】
でき‐た【出来た】
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報