勝色(読み)カチイロ

デジタル大辞泉 「勝色」の意味・読み・例文・類語

かち‐いろ【勝(ち)色】

戦いに勝ちそうなようす。⇔負け色
褐色かちいろ」に同じ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「勝色」の意味・読み・例文・類語

かち‐いろ【勝色】

〘名〙
① 戦いに、勝ちそうな様子。かついろ。⇔負色(まけいろ)
※天草本平家(1592)四「ハジメワ ヘイケ ソット cachiironi(カチイロニ) アッタレドモ」
湯島詣(1899)〈泉鏡花〉一三「滝縞のお召縮緬に勝色(カチイロ)のかはり裏」
軍服の色。特に、旧陸軍の軍服に用いたカーキ色褐色

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色名がわかる辞典 「勝色」の解説

かちいろ【勝色】

色名の一つ。褐色とも書く。JISの色彩規格では「暗いみの」としている。一般に、灰色がかった濃い青のこと。「勝」は勝負に勝つという意味合いから付けられた名で、軍ぐん勝色という表記もある。「褐」はなど粗い繊維で織った布をさし、平安時代の下級武官が着る装束褐衣かちえといった。褐衣には数種の色があり、その中に灰色がかった濃い青もあった。これらの背景から、戦の服装武具に多く用いられた色と考えられている。平安、鎌倉江戸、明治と時代の流れのなかで、少しずつ意味づけされてきた可能性が高い。軍勝色がもっとも新しく、明治時代の命名とされる。

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